BDサドル&KNサドルについて

1.始めに

馬術用鞍(障害鞍・馬場鞍・総合鞍)は、ハイクオリティーなものから、そうで無いものまで、数え切れない種類の鞍が世界中で作られています。
現在、乗馬クラブ クレインでは、障害ではBDサドル、馬場ではKNサドルの販売を推進しています。もっと安い鞍は色々あるのに、何故なんだろうと思っている方も多数おられると思いますので、ここでBDサドルとKNサドルを乗馬クラブ クレインで独占販売するまでの過程をお知らせ致します。

2.何故 BDサドルなのか?

Bruno DELGRANGE Saddle

ハイクオリティーな障害鞍の製造国としては、イギリスとフランスが上げられると思います。イギリス製の障害鞍は、どちらかといえばプロ向きの鞍が多く、素晴らしい機能性を考えて製造されていますが、イギリス人の国民性からか、乗り心地という面に関しては、余り考慮されていません。プロの乗り手が乗るには問題無いですが、アマチュアが乗るには少し乗り難いと感じる人が多いと思われます。

フランスでは、機能性に加え、同時に乗り心地も追求しており、プロだけで無く、アマチュアにも非常に乗り易い、ソフトな乗り心地の鞍が製造されています。

BDサドルイメージ

特にBD社の障害鞍は、自身も選手であるBruno DELGRANGEが、選手としての人脈を生かし、世界中の有名な選手の意見を取り入れ、プロにもアマチュアにも対応できる機能的かつ最高の乗り心地を追及した鞍作りを行っています。

中野善弘選手(乗馬クラブ クレイン所属)が、約25年前ヨーロッパを転戦中に、BDサドルに出会い、日本に持ち帰って以来、瞬く間に広まったのは、プロ専用の障害鞍しかなかった市場に、初めてアマチュアにも乗り易い障害鞍という位置付けの鞍として、初級者からプロまで、幅広い支持を受けたからと言えるでしょう。

以前、フランスでトレーニングをしていた桝井俊樹選手(乗馬クラブ クレイン所属)によると、フランス国内でも、BDサドルはアマチュアライダーやジュニアライダーから、プロに至るまで絶大な支持を受けています。中古のBDサドルを手に入れることを夢見ているお金の無いジュニアライダー達が多い為、中古の鞍でさえ、非常に高く、品薄状態となっています。

中野善弘

BD社は、量産による品質の低下を恐れ、世界中での正規エージェント(正規販売先)を、僅か4社と絞っています。乗馬クラブ クレインは、過去数年の実績が認められ、正規エージェント4社のうちの1社となっています。

【 BDサドルを使用している選手 】

  • エリック ナベ(フランス)
  • フィリップ ロジェ(フランス)
  • オリビエ ギオン(フランス)
  • ロバート スミス(イギリス)
  • 中野 善弘(日本)
  • 桝井 俊樹(日本)

3.KNサドルとの出会い

Karl Niedesuess Saddle

馬場馬術では、他の馬術競技に較べトレーニングに費やす時間が非常に長く、また、シッティングトロット(正反動)等、馬の反動を強く受ける運動が中心となります。
そこで、馬場の選手達にとっては、鞍を選ぶ上で如何に楽に馬に深く座れるかという事が、重要な選択基準となってきました。
長時間騎乗しても疲れず、更に、馬に対する負担も少なく調教し易い鞍、そんな “ライダーの為の鞍” として世界中に広まったのが、KNサドルです。

KNサドルは、オーストリアで製造されている鞍にも関わらず、オランダやその他の馬場の盛んなヨーロッパの国々でも広く使用され、更に、世界的に有名なスペイン乗馬学校の専属馬具メーカーとなっていることでも、ヨーロッパ諸国での浸透ぶりがわかります。

KNサドルイメージ

乗馬クラブ クレインでは、過去20年間に渡り、瀬理町芳隆選手(乗馬クラブ クレイン所属)がヨーロッパの競技会を転戦し、また、馬探しの為、各地で色々な種類の馬場鞍に騎乗して来ました。

たまたま、オーストリアの田舎での馬探しの際に、騎乗する機会に恵まれたのがKNサドルだったのです。即、KNサドルへコンタクトを取り、日本での販売権をとり、日本国内での販売が開始され、その後は、日本の競技会でも乗り易い馬場鞍として浸透して行きました。

瀬里町芳隆

【 KNサドルの特徴 】

  • 鞍じょくが他の鞍に比べて厚く、騎座が広い為、座りが安定し推進しやすい。
  • あおり革の中央が薄く、膝止のボリュームがある為、膝が浮くことなく推進でき深い騎座を維持しやすい。
  • 作りが頑丈で、型崩れしにくい。

4.最後に

市場には、安価な鞍が沢山有り、なぜBDなのか、またKNなのかと思っている方もおられると思います。
乗馬クラブ クレインでは、過去数十年に渡り馬術の本場ヨーロッパに選手を派遣して来ました。その際に、選手自身が乗り易い鞍・使い易い馬具を探し続け、ようやく出会ったのが、BDサドルであり、KNサドルなのです。